失敗の本質:ノモンハン事件

失敗の本質を読んでいると以前のエントリーで書いたが、中々読めずにやっとこさノモンハン事件だけ読み終わった。ノモンハン事件における重要な点は次の5点かと。

・失敗から学べない組織。
ノモンハン事件で生き残った人材は、その貴重な体験を活かすことなく、本流からは外された。

・情報網の未整備。
敵情不明のまま戦闘に突入するケース多し。

・精神論重視。
自分たちの火力や物量不足を知りながら、日本軍は神風的な発想が根源に存在した。

・中央と現地の意思疎通の欠落。
現地は積極策、中央は消極策をとるが、現地の発言権及び神風思想のおかげで積極策がとられるケースが多々発生した。

関東軍満州国支配機関の機能が軍隊としての機能を上回っていた。
統治機関として極めて高度な組織となっていたが、戦闘という本来業務に関しては、想定している敵が武力で劣る中国であり、これに関しては問題はなかったが、武力が対等かそれ以上の敵、つまりソ連というまったく新しい環境においては、いたずらに混乱するばかりだった。