Googleは成長できるのか?by Fortune

Fortune.com - Technology - Can Google Grow Up?

FortuneによるGoogleの記事。非常に包括的で良い特集。とりあえず、ざっくり訳して見た。パート3までとどかず、パート2まで。

18ヶ月で
・従業員数は四倍となり1300人に。
・年間売上は、6倍で9臆ドル。
・税引前利益は、23倍で3臆5000万ドル。
歴史上、これだけの売上成長力を持つ企業はAppleCompaq、Sun、Amazon.comくらいしかない。

IPO時の時価総額は200億ドル規模。

MS、Yahoo、AOL、eBay、Amazonは全てGoogleの競合であり彼らがGoogleの弱点として見ているのが、顧客の囲い込みという点。

また検索エンジンもより優れたものが現れるかも知れないし、ユーザーが「もうこれで十分」的な考えのサーチエンジンに惹かれるかもしれない。

Seth Godinは、Googleの競合はずっと手堅く顧客を掴んでいる、としている。(ちなみに彼は、What Should Google Do?というオンラインブックを出していて、これも結構面白い。)
ユーザーの個人情報を使い、製品や広告、サービスをカスタマイズしてユーザーに提供するというものがその一例。我々にとって最も分かりやすい事例が Yahoo! JAPANMy Yahoo!サービスになろうか。

My Yahoo!で、自分がカスタマイズされた様々な情報、例えば株価情報だったり天気情報だったり、芸能情報だったりというものが手軽に見られるように、今後はGoogleの競合は、同じ情報をつかって、検索結果をパーソナライズしてくるだろう。一方でGoogleは、「あなた(=検索してる人)」に関して、今何を検索しているか以上の情報については殆ど何も知らない。だけどもGoogleは競合について心配してない。むしろ世界に何らかの付加価値をつけることに集中している。

検索数は驚異的な速度で伸びていたものの、他サイトへの検索エンジンのライセンスが収益の大半を占め、現在ほどの勢いは無かった。2001年、 Eric Schmidtの採用をした。

Schmidtは、創業者 Sergey BrinLarry Pageを重視し、Google文化を重視した。Googleの文化を決定づけたのは創業者の2人であり、そのエピソードとして次のようなエピソードがある。

"In the early days Larry and Sergey spent more time talking about how they weren't going to make money?no user registration, no blast e-mails, no banner advertising?than how they were,"

「初期のGoogleで、LarryとSergeyはいかに金を稼がないかを話し合うのに多くの時間を割いた。ユーザー登録はさせない、メールは送らない、バナー広告はやらない。」

また、「Googleが真実と発見した10のこと」の6番目では、「悪いことをしなくても、金は稼げる」とうたっている。これは何かといえば、Googleのユーザーエクスペリエンス(=非常にシンプルな操作体系)を壊さないこと(=つまり、「悪いこと」)、と理解することができる。

Schmidtはこれらの文化を受け入れると同時に、収入源を必死に考え、作り上げたのがGoogle Adwordsである。2002年2月に登場したAdwordsは、今では15万以上の広告主を集め、彼らはサービスを絶賛している。例えば、Edmunds.comというクルマの販売サイトでは、月7万ドルをAdwordsに費やしていたものを月25万ドルにまで1年以内で増額した。担当者によれば、Adwordsに1ドル投入すれば、効果として1.7ドルが返ってくるのがその理由だそう。

就職については、契約社員がフルタイムの従業員の30%を占め、彼らには福利厚生が無いか、ストックオプションが無いか、会社へのイントラネットへのアクセス権が無いか、更に会議やイベントへも参加できないのは言うまでもない。また、Googleの過剰な学歴重視も批判の対象となっている。多くの場合、社員はアイビーリーグの学位を持っているか、アメリカでもトップの技術系大学、 Massachusetts Institute of TechnologyStanford UniversityCalifornia Institute of TechnologyCarnegie Mellon Universityといったところしか、面接に呼ばれない。BrinとPageは、経営陣から管理アシスタントまで、管理しており、学校に行っていた年数よりもずっと少ない職務経歴、SATのスコア、学業成績を重視する。結果、

"If you've been at Cisco for 20 years, they don't want you," says an employee.

ということになる。SchmidtもBrinとPageが採用に関して非常に厳しいことを認め、そして結果的に少ない人数でより多くのことができるとしている。

Googleの職場環境に関しては、かの Bill Joyまでが戸惑うほどだとか。