TigerにみるAppleらしさ
Worldwide Developer ConferenceにおけるTigerの発表はAppleらしさが存分に発揮された素晴らしいものだったと思う。
Tigerの中でもっとも関心を引くのは検索機能である「Spotlight」だ。Appleらしく、検索機能に明快な優先順位づけを行い「君が欲しいのはこれだろ?」という仕上がりになっている。私はこのAppleの「そぎ落としアプローチ」こそ彼らの製品開発の真髄だと思っている。
まずSpotlight。まとめるとこんなところかと。
http://www.apple.co.jp/macosx/tiger/spotlight.html
- 全てのアプリから吐き出される文書を検索対象に
- メール、アドレス、カレンダー、各種文書に代表される全ての文書
- 検索速度
- 検索ボックスに一文字を入力した段階から結果が表示される。検索語をいれて、数秒まってずらーと表示されるということはない。
- 検索結果の表示の工夫
- 時系列での表示、ファイルタイプでの表示等柔軟な並び替えが可能に。
http://www.apple.co.jp/macosx/tiger/safari.html
さすが新しいもの好きのAppleというか、早速RSSをSafariに統合してきた。ここで注目すべき機能は2つ。
- パーソナルなニュースクリッピングサービス
最後にTigerを生み出すAppleという会社についての文化を梅田さんBlogから。
http://blog.japan.cnet.com/umeda/
徹底的にデザインとユーザインタフェースにこだわり、「個人の創造性」や「楽しさ」を最優先事項にしたアップルワールドにこだわり続けること・・・。
ここがMSとAppleの決定的な違いなんだろうと思う。どんなAppleぎらいでも、Appleには一目をおくが、MSぎらいはMSには一目置かない理由とでもいうべきものともいえよう。
http://shimizu.typepad.com/vietmenlover/2004/06/applewwdc_world.html
価格ではなく感性に対する訴求力と、それに共鳴する人々(顧客、従業員、デベロッパー)の高いロイヤルティ
従業員が自分の勤める会社に熱狂し、その結果革新的な、野心的な商品が生まれ、その商品にファンが熱狂する。このサイクルを小規模に作っているのがAppleという会社なのだろうね。この要石となっているのがSteve Jobsだと。